JA共済への加入を検討している方へ、必須の情報4項目を分かりやすく簡単にしてまとめました。
- JA共済「クルマスター」のメリット・デメリット
- JA共済の自動車共済「クルマスター」の補償内容と特徴
- JA共済の最新キャンペーン
- いまさら聞けないJA共済の抑えておくべき基礎知識
共済というシステムが何なのかいまいち分からない方でも、ご安心下さい。
この記事を読み終える頃には、共済がどんなものか完全に理解でき、自分がJA共済に加入するべきか正しい判断ができるでしょう。
2020年9月時点の情報を元に解説していきます。
目次
JA共済「クルマスター」のメリット・デメリット
はじめに、他の共済や保険会社の自動車保険と比較した場合の、JA共済のメリットとデメリットをご紹介します。
JA共済で自動車共済を利用するメリット
- 掛け金(保険料)が安い
- 補償内容・ロードサービスは保険会社と同等レベル
- 経営破綻しても安心
- 等級を保険会社と共有できる
メリット1.掛け金(保険料)が安い
JA共済の自動車共済「クルマスター」は自動車保険全体で考えても、非常に少ない掛け金で加入できます。
助け合いを目的とした共済は、利益を目的とした自動車保険と比較して、掛け金(保険料)から運営元が取る割合が小さいことが少ない掛け金で加入できる理由です。
さらにJA共済は集めた掛け金を安全に運用しており、利益が出ると「還付金」として、組合員に掛け金が戻ってきます。
メリット2.補償内容・ロードサービスは保険会社と同等レベル
多国籍企業で自動車保険のエキスパートである保険会社と比較しても、JA共済の補償内容・ロードサービスは高水準です。
対人対物補償はもちろん、人気のある車両超過修理費用特約や弁護士費用補償特約などもカバーしており、自動車保険でできることはほぼ全てカバーしています。
メリット3.経営破綻しても安心
共済は「共済契約準備金」という資金を多額に用意しており、経営破綻しないようリスクを排し安全に運用しています。
しかし万が一経営破綻してしまった場合も、他のJAやJA共済連が契約を引き続ぐ仕組みが用意してあります。
中小規模の共済の場合は経営破綻すると、契約はその場で打ち切りになり補償が継続できなくなる可能性も。
その点、日本全体に拠点を持つJAは強固な経営基盤を持ち、安心して利用できます。
メリット4.等級を保険会社と共有できる
多くの自動車共済は保険会社と等級の共有はできず、自動車保険を利用しようとすると6等級からのスタートとなってしまいます。
しかしJA共済の「クルマスター」は保険会社と等級の共有ができ、クルマスターで15等級の状態から自動車保険に移っても、15等級からスタートできます。
自動車保険からクルマスターに移っても同じように等級を維持できるので、自動車保険の変更に問題がないのは大きなメリットです。
JA共済で自動車共済を利用するデメリット
JA共済を利用するデメリットは、加入するためには組合員である必要があることです。
組合員でない一般の方は、出資金を支払い准組合員になる必要があります。
他の自動車保険は加入する際にインターネット割引などがあるのに対し、逆にお金がかかるのはデメリットと言えるでしょう。
ただ出資金を支払うと、組合の事業実績により出資配当金が受け取れることがあります。
詳しい出資金や詳しい加入方法についてはページの最後で紹介します。
JA共済の自動車共済「クルマスター」の補償内容・掛け金・ロードサービス
続いてはJA共済の自動車共済「クルマスター」について解説します。
クルマスターの補償内容
クルマスターの補償内容は、保険会社の自動車保険とほぼ同じものが揃っています。
選べる補償内容の例
- 対人賠償:無制限
- 対物賠償:無制限
- 車両保険:車両価値
- 人身傷害補償:3000万円
- 傷害定額給付:あり
特約などの例
- 車両超過修理費用特約
- 車両新価補償特約
- 車両諸費用補償特約
- 弁護士費用補償特約
- 自動継続割引
人気のある「車両超過修理費用特約」と「弁護士費用補償特約」も揃っており、万が一事故が起きた時も安心して対応できますね。
例:車両の価値50万円、修理費80万円の場合。特約なし⇒補償額:50万円。
特約あり⇒補償額80万円。
クルマスターの掛け金
続いては、クルマスターの掛け金を他の自動車保険と比較してみましょう。
ここでは同条件で3つの保険会社と同条件で保険料がどう変わるかを見ていきます。
基本情報
- 年齢:35歳
- 等級:15
- 免許証:ゴールド
- 車両:トヨタ プリウスZVW35
上記の搭乗者が2つの補償プランを設定したときの掛け金が、ほかの自動車保険と価格がどう変わって来るか見ていきましょう。
格安プランの場合
- 対人賠償:無制限
- 対物賠償:無制限
- 車両保険:なし
- 運転者家族限定特約:あり
- 人身傷害補償:3,000万円
- その他特約なし
運営元 | 保険料ランキング | 月額保険料 |
JA共済 | – | 2,210円 |
チューリッヒ | 2位 | 1,947円 |
イーデザイン損保 | 7位 | 2,600円 |
ソニー損保 | 8位 | 2,837円 |
充実補償プランの場合
- 対人賠償:無制限
- 対物賠償:無制限
- 車両保険:一般
- 運転者家族限定特約:あり
- 人身傷害補償:3,000万円
- 車両超過修理費用特約
- 弁護士費用補償特約
運営元 | 保険料ランキング | 月額保険料 |
JA共済 | – | 5,000円 |
チューリッヒ | 2位 | 4,529円 |
セゾン自動車火災 | 3位 | 6,031円 |
ソニー損保 | 8位 | 6,450円 |
補償内容を調べたところ、ご覧のようになりました。
保険料が安いと話題の通販型自動車保険と比べても、JA共済のクルマスターは安い掛け金で加入することができます。
自動車保険と比較して1番安い!とまでは言えませんが、保険料ランキングに参加していたら3位~5位くらいの順位に収まりそうです。
クルマスターのロードサービスなど契約者限定サービス
クルマスターのロードサービスを始めとした契約者限定サービスについて解説します。
クルマスターのロードサービスは、保険会社の自動車保険と変わりない質の高いサポートです。
これらは補償内容を問わず、クルマスターを契約した方全てに適用されます。
サービスの使用には、サービス利用前にJA共済事故受付センターへの申請が必要となります。
レッカーサービス
事故や故障で走行不能となった際に、レッカー車が現場へ向かい最寄りの修理工場までけん引します。
現場から100kmまでの費用をJA共済が負担。100kmを超えた分は有料となります。
また、クレーンの使用や長時間の難作業などの引上げに必要な費用も50,000円までJA共済が負担し、超えた分は自己負担となります。
ロードサービス
事故や故障で走行不能となった際に、対応業者が現場へ向かい契約車両の応急処置を行います。
主な応急処置
- バッテリーの点検
- ジャンピング(バッテリー上がり時のケーブル接続によるエンジンスタート作業)
- スペアタイヤ交換
- タイヤ廻り点検
- キー閉込みの開錠
- 各種オイル漏れ点検、補充作業
- 各種バルブ・ヒューズ取替作業
- 冷却水補充作業
- ボルト締付け
- パーキングブレーキ固着解除
- ガス欠時のガソリン補充作業
- スタック(ぬかるみ等でスリップした状態)からの引上作業
これらの作業の30分を超えるまでの作業費はJA共済が負担。
30分を超過した時間分の作業費用と、部品・オイル・ガソリン代などの実費は有料となります。
利用者がJAF会員だった場合は、利用者の了承の元JAFを手配する場合があります。
JAF会員向けサービスは更に内容が充実しており、例えばレッカー距離は115kmまで拡大し、ロードサービスの30分を超過した時間分の作業費用も5,000円までサポートします。
深夜間ALSOK隊員急行サービス
JAの営業時間外の事故について、ALSOK隊員が事故現場に急行しサポートするサービスです。
事故が起きた時はパニックになる方が非常に多く、事故対応に不安のある方にこのサービスは大変好評です。
ただし原則として、ALSOK出動拠点から事故現場まで30分ほどで到着できることが条件となります。また、高速道路、離島、山間部など一部の場所は対象外となりますので注意してください。
【受付時間】 平日:17時〜23時、土日・祝日:8時〜23時
令和2年10月から、平日:0時〜8時および17時〜24時、土日・祝日:終日に延長します。
JA共済の最新キャンペーン
JA共済の実施中のキャンペーンはこちらです。
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2021年3月31日まで
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いまさら聞けないJA共済の抑えておくべき基礎知識
JA共済について知っておくべき情報をまとめました。
共済への加入方法や、自動車保険との違いを正しく理解されている方は飛ばしても問題ありません。
- 共済の成り立ちと仕組み
- 共済の自動車共済と保険会社の自動車保険の違い
- JA共済への加入方法
以上の3つについて解説します。
共済の成り立ちと仕組み
共済とは組合員に起きた経済的な損失を補償する「相互扶助」の制度です。
組合員ひとりひとりから「共済掛金」を集め、組合員に事故や病気など経済的な損失が発生した場合に、共済掛金から補償を行います。
共済は組合によって、組合員の生活の安定を目的に運営されています。
共済の起源は19世紀のイギリスにさかのぼります。
産業革命で一日12時間以上の過酷な労働によりケガや病気になる人が続出していました。
そんな時にパブのマスターが労働者に呼びかけ、少しずつお金を集め必要な人に配りました。これが共済の始まりであり、労働組合の原点と言われています。
共済の自動車共済と保険会社の自動車保険の違い
共済の自動車共済と保険会社の自動車保険の違いを正しく把握していないと、思いもよらぬ落とし穴で損をしてしまうかもしれません。
それぞれの違いを正しく理解することが、共済・保険をリスクなく最大限利用するために重要になります。
違い1.共済は相互扶助、保険会社は営利目的
共済は組合員同士で助け合う相互扶助を目的としています。
いっぽう保険会社は営利事業であり、保険会社や株主への利益のために自動車保険という「商品」を販売しています。
利益を目的としていない自動車共済は、自動車保険の保険料にあたる「掛け金」が安くなる傾向があります。
また共済の利益が大きいと、組合員に掛け金が還付金として返ってくることもあります。
違い2.ロードサービス・補償内容
自動車共済と自動車保険に補償内容・ロードサービスに大きな違いはありません。
しかし「助け合い」を目的としている共済と、「利益」を目的とし積極的に販売している保険会社の姿勢の違いか、似た補償でも保険会社の方が補償範囲・サービスの種類が豊富な傾向にあるようです。
ロードサービスも拠点数やサービスの両方を保険会社の方が若干優れている傾向にあります。
例外として大手の組合が運営しているJA共済やこくみん共済などは、保険会社と比較しても引けをとらないサービスを備えています。
また保険会社との差別化を図るため、独創性のある補償プランを用意している中小規模の組合も少なくありません。
自動車共済と自動車保険を比較する場合、補償内容の違いは必ず入念にチェックしましょう。
違い3.経営破綻時のリスク
運営する組合や保険会社が経営破綻した場合の備えは自動車共済と自動車保険どちらにもありますが、仕組みが異なります。
共済は「共済契約準備金」という資金を十分な額用意しており、経営破綻しないよう安全に運用しています。
またJA共済は、万が一契約したJAが破綻しても、他のJAやJA共済連が共同、もしくは単独で契約を引き受け継続できる仕組みになっています。
自動車保険には保険会社全社で拠出し補償する「損害保険契約者保護機構」という仕組みがあります。
万が一契約していた保険会社が倒産しても、ほかの保険会社が契約を引き受け継続することが可能です。
全ての保険会社が出資しているので、全ての保険会社が同時に倒産しなければ契約は継続できる、安心の機構と言えるでしょう。
共済はJA共済やこくみん共済など大規模な組合のものなら、十分な額の「共済契約準備金」やセーフティ機構があり安心です。
しかし中小規模の組合が経営破綻した場合、補償が継続できなくなる可能性も。
中小規模の共済に加入する場合は、経営破綻時のセーフティ機構についてもチェックことをおすすめします。
違い4.監督省庁の違い
保険会社は保険業法に従い監督審査は金融庁の担当です。
しかし組合は、それぞれ監督する省庁が異なります。
組合 | 共済名 | 監督省庁 |
農業協同組合 | JA共済 | 農林水産省 |
生活協同組合 | 全労災 | 厚生労働省 |
事業協同組合 | 全自共 | 経済産業省 |
交協連 | 国土交通省 | |
国火蓮 | 財務省 |
また日本商工会議所などの公益法人が実施する共済は、保険業法に従っています。
JA共済への加入方法
JA共済を始めとした共済は基本的に組合員しか加入できません。
しかし出資金を支払い「准組合員」となることで、JA共済に加入することができます。
出資金は一口1,000円で、何口出資すれば准組合員になれるかはどのJA支店の管轄の地域にお住まいにより異なります。
JA名 | 必要口数 |
JA東京中央 | 10口 |
JAなごや | 2口 |
JA札幌 | 10口 |
一度支払えば年会費は必要ありません。
組合からの脱退時には出資金は返却され、組合の実績によっては出資配当金が受け取れます。
加入するには住んでいる地域のJA窓口へ行き手続きを行いましょう。
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