「他社で見積もりを取ったら今より安かった!」
「事故対応やサービスが悪くて不満!」
自動車保険の途中解約を考える方は、皆さん今の保険会社に不満を持っています。
満期日まで待って保険会社を変えた方がリスクはありませんが、他に安くてサービスの良い保険会社が見つかれば、今すぐ契約を移したくなりますよね。
しかし、何も対策をせず途中解約してしまうと、取り返しのつかない損をしてしまうかもしれません。
途中解約で考えられるリスク
- 等級の進みが遅れ、最大1年間無駄になる
- 等級が6等級に戻り、保険料が大幅に上がる
- 解約返戻金は支払った保険料より減額される
これらのリスクから、見積りで安い保険会社に乗り換えても、結果的に乗り換え前よりお金がかかってしまう可能性も。
しかし、正しく対策をすればこれらのリスクを避けることも可能です。
このページでは、自動車保険の途中解約のリスクとその対策、具体的な手続き方法など、損をせず途中解約を成功させる方法を解説します。
目次
自動車保険の途中解約による等級への影響
自動車保険を途中解約すると、等級に悪影響が出る場合があります。
等級とは自動車保険の保険料を決める要素の一つで、等級が高いほど割引率が高くなり保険料が割安になります。
等級は6等級からスタートし、1年間無事故なら1等級進み、事故などで保険を使用すると3等級下がります。最大の20等級では63%も保険料が減額されます。
高い等級は優良運転者の証であり、見えない財産と言えるでしょう。
途中解約すると、等級に以下のデメリットが発生する場合があります。
- 等級の進みが遅れる
- 等級が初期化される
それぞれの詳細と対処法について解説します。
【自動車保険途中解約デメリット1】等級の進みが遅れる
自動車保険を途中解約してしまうと、等級の進みが遅れることがあります。
例えば満期日が6月1日の場合、満期日の6月1日になると等級が進みます。
しかし4月1日に途中解約し、そのまま新しい自動車保険に加入すると、等級は新しい満期日である翌年4月1日まで進みません。
この場合、等級の面で10カ月無駄にしたことになります。
こういった途中解約での等級面での不利をカバーする、「保険期間通算特則」というものがあります。
【対策】保険期間通算特則があれば途中解約しても等級は進む
保険期間通算特則とはどういったものでしょうか?
この場合、先ほどの例のように満期日が6月1日で4月1日に途中解約しても、6月1日に等級が進み、等級の面では一切損をしません。
乗り換え先の保険会社に「保険期間通算特則」があるか、予め確認を取ると安心です。
保険期間通算特則がある保険会社(2019年4月時点)
- 東京海上日動
- 損保ジャパン日本興亜
- 三井住友海上
- あいおいニッセイ同和
保険期間通算特則がない保険会社(2019年4月時点)
- セゾン自動車火災
- イーデザイン損保
- アクサダイレクト
- ソニー損保
- 三井ダイレクト
- SBI損害保険
- チューリッヒ
続いては、自動車保険の途中解約による等級の初期化について説明します。
【自動車保険途中解約デメリット2】等級が初期化される
自動車保険の解約後、一週間以内に新しい自動車保険契約を開始しなかった場合は等級が初期化し6等級に戻ってしまいます。
等級 | 割引率 |
20等級 | ▲63% |
19等級 | ▲55% |
18等級 | ▲54% |
17等級 | ▲53% |
16等級 | ▲52% |
15等級 | ▲51% |
14等級 | ▲50% |
13等級 | ▲49% |
12等級 | ▲48% |
11等級 | ▲47% |
10等級 | ▲45% |
9等級 | ▲43% |
8等級 | ▲40% |
7等級 | ▲30% |
6等級 | ▲19% |
5等級 | ▲13% |
4等級 | ▲2% |
3等級 | +12% |
2等級 | +28% |
1等級 | +64% |
損害保険料率算出機構発表 自動車保険参考純率改定説明資料(詳細版)参考
等級が減ると割引率も大きく変わり、20等級の63%から6等級の19%になると、40%以上も割引率が減少し家計の大きな負担になりかねません。
これを避けるためには、途中解約後1週間以内に新規自動車保険を開始するか、中断証明書を発行する必要があります。
【対策】中断証明書の発行で等級は保存できる
中断証明書を発行すれば等級を最大10年間保存でき、新しく自動車保険を契約する場合、中断前の等級からスタートできます。
中断証明書の発行期限は自動車保険の満期日・解約日から13ヶ月以内(2019年4月時点)です。
保険会社によっては特別な理由がなければ中断証明書を発行できない場合があるので、海外へ行ったり自動車を廃棄するなど、しばらく自動車保険を利用しないなら、解約前に早めに問い合わせましょう。
自動車保険の途中解約による解約返戻金について
続いては、途中解約による解約返戻金について解説します。
まず初めに、解約返戻金が発生するのは一括払いのみです。月額払いの場合は解約返戻金は発生しません。
一般的に自動車保険の解約返戻金は、支払った保険料と「短期(料)率」で計算されます。
短期率は一般的には以下の表の通りですが、解約する場合には契約している保険会社に確認することをおすすめします。
既経過期間 | 短期率 |
7日まで | 10% |
15日まで | 15% |
1ヶ月まで | 25% |
2ヶ月まで | 35% |
3ヶ月まで | 45% |
4ヶ月まで | 55% |
5ヶ月まで | 65% |
6ヶ月まで | 70% |
7ヶ月まで | 75% |
8ヶ月まで | 80% |
9ヶ月まで | 85% |
10ヶ月まで | 90% |
11ヶ月まで | 95% |
12ヶ月まで | 100% |
例えば、保険料を10万円支払って3カ月前に解約すると、解約返戻金の計算は次のとおりになります。
解約返戻金の計算例
払込済み保険料 | 解約日 | 短期率 | 解約返戻金 |
100,000円 | 満期日の3ヵ月前 | 45% | 45,000円 |
100,000円 ー (100,000円×45%)=45,000円
短期率は、保険始期の日付の次の日に更新されます。
例えば5月10日が保険始期日の1年更新契約で、翌年2月に解約する場合は次のとおりになります。
短期率の適用例
保険解約日 | 短期率 | 解約返戻金 |
2月10日 | 45% | 45,000円 |
2月11日 | 35% | 35,000円 |
この例ですと、1日遅れるだけで1万円も解約返戻金が減ってしまいます。
自動車保険を途中解約する場合は、解約返戻金の額も考慮に入れて解約時期を決めましょう。
とはいえ支払った保険料の全額が戻ってくる訳ではないので、満期日まで待ってから乗り換えるのが一番得と言えるでしょう。
失敗しない自動車保険途中解約の方法
それでは次に、具体的な自動車保険の途中解約の方法についてご説明します。
途中解約を行う場合の手続きは以下の流れです。
基本的に「STEP.2:解約することを伝える」まで行えば保険会社がサポートしてくれますが、以下のことに注意すれば失敗せず乗り換えられます。
- 解約の電話は遅くとも始期日の3日前までに行う
- 中断証明書が必要か確認し、必要なら契約中の保険会社に申請する
- 解約返戻金の額について確認する
1つ目の解約の電話は厳密には前日でも問題ないのですが、保険会社や代理店の処理が遅れ、解約希望日に間に合わないケースがありますので早めに連絡しましょう。
保険会社の中には、解約の電話をするとその場で解約手続きが完了するところもありますので、代理店から契約していても、解約は保険会社に電話することをおすすめします。
失敗しない自動車保険途中解約まとめ
自動車保険の途中解約はデメリットもありますが、対策をしっかり行えば、損をせずに乗り換えられます。
これまで紹介した方法なら、失敗せず自動車保険を乗り換えられますので、ぜひご参考下さい。
また、一番保険料が安い自動車保険を探しているなら、保険の窓口インズウェブを使えば、5分ほどで調べられます。
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